「行政主導で始まった「学校支援ボランティア派遣事業」」



ファシリ


   <津南町生涯学習課 「行政主導で始まった『学校ボランティア派遣事業』」>      

 大島と申します。よろしくお願いいたします。今、行政主導という言葉があったんですが、行政主
導という言葉非常に響きが悪いというか、聞いている方のうけがあまりよくないんですよね。去年、
渡辺所長がいらっしゃいますけど、生涯学習推進センターで事例発表をするときがありました。私と
一緒に発表したのが小千谷小学校さん。推進センターの人は非常に酷な言い方をするなぁと思ったん
ですが、最初の小千谷小学校さんが事例発表をするときは、学校主導でどうのこうのという言い方を
したんですね。そのあと私のときになったら、言わないでほしいなぁと思っていたんですけれども、
行政主導という言葉が最初出て事例発表させてもらいました。案の定うけがぜんぜん違うんですよ。
あと小千谷小学校さんの場合は聞いている方の目を見ても目が食いつくような感じで見ているんです
が、私が発表すると皆さん下ばっかり向いていて、質疑もそちらには質問がいっぱいくるんですが、
私にはほとんどなかったんです。もう2度と推進センターの依頼にはこたえまいと思ったんですが、
今回また渡辺所長から発表してくれといわれて、どんなテーマでいこうかと思ったんですが、あえて
行政主導という言葉を入れさせていただきました。                      
えーと、わたしあの一応学校の教員の身分であります。今は行政の仕事をしておるんですが、学校に
いたときに、あるPTAの方とお酒を酌み交わしていたときに、「先生、やっと終わった、と。PT
Aの役員の仕事、やっとこれで終って、せいせいしたて、と。学校からなんべんもなんべんも呼ばれ
ていったけども、これで来年からはおさらばできる」というような話しを聞きました。非常にPTA
の方に学校というのは知らず知らずのうちに負担をかけているんだなぁという思いがしました。それ
から私だけかもしれないんですが、勤めていた学校の学区内にどういう人がどういう特技を持ってい
て、どんな趣味を持っているかというのを私は全然知らなかったんです。だから学校が地域の方をど
んどん招きいれましょうといっても、どんな方法でどんなツテで招いたらいいのかわからなくて、わ
からないまま行政の仕事の入りました。                           

津南町


行政に入ったら、今の職場の課長からうちの町には人材バンクがあると、これを学校に広く使っても
らいたんもんだなぁと。話しをして、ちょっと見せてくださいと。見たんですが、これで学校は何、
使えるのだろうかと、イメージがわかない自分があったんですね。いろいろ、お堅いものばっかりで
中国語があって、教師経験がありとか、そんなのばっかりだったんですね。まあなかには使えるのも
あるかもしれませんが、私のイメージしている人材はちょっとちがいます。そういうものは特技では
ないけれども、実はモツ煮だったらつくれるんだというような声がちらっとあってそんなのは人材バ
ンクに載せられない。ってなぁという課長の話しを実は聞いていたんですよ。でも、学校にすれば、
実はそっちの方が求めているんだけどなぁと思って、1年目、行政に入ってあまりうるさく言うと嫌
われるので、1年目おとなしくしていようと思ったんですが、1年目のときにその生涯学習課の方で
町内の学校対象に1校に年間2人から3人ずつ1万円ずつの講師代をつけて講師を学校に招くという
事業を始めました。 これ、予算にすると2,30万円の予算なんですが、課長、それ辞めましょう
と。それ2,3人っていっても、イメージしている講師はやっぱり一流の先生とか、ものすごい特技
資格を持っている方を呼ぼうと、2,3人呼んで何になるのかという話もあるし、別に呼ぶ必要がな
くても学校としては予算をはかなきゃいけないというのもあったので、課長それやめませんかと。 
じゃあその予算何に使うんだと言われて、何に使うと言われても、私が学校にいればそういう人を学
校に呼びたい、さっきのモツ煮みたいなああいう方を呼びたいけど、モツ煮やるのに1万円も払えな
いといわれてそれだったら、何かいい方法探しますと、探したときに福岡県の飯塚市でおじいちゃん
パワーを学校にどんどんいれようという事業をやっていました。これだと思って早速電話をして課長
の方に実はこういう事業やりたい。対象は町内の町民全員。だから、登録はしない。飯塚市の場合は
やりたいという方で登録してそこから派遣していくシステムだったんですが、津南町にきてもらうと
わかるんですが、積極的な方はいないんですよ。とっても奥ゆかしい方ばっかりなので、自分から手
を挙げて私がやりたいという方がいないんですよ。その代わり、頼まれればいいという方がいます。
その方を捕まえてその方が段々と、これいってみておもしっけ。じゃあ、次ももう1回行きたいとい
うような意志をださせたいなあということもあったので、あの1万3千人が。登録者は何人かといわ
れれば、一万三千人ですという答え方をしました。それはどこにあるといわれたら、町民生活課に住
民台帳がありますので、それが登録者名簿です。と。(笑) 規模はでかく、そういったんですが、
あの課長も課長でよしわかったということで、すんなり通してもらいました。結局予算をはくためで
はなく、津南町は大変広いので、端から端の学校にですね、行ってもらうのに特におじいちゃんおば
あちゃんですと車の運転が出来ない方はバスでいくか、下手すると、タクシーなんですね。これは基
本的には何か活動をしてもらうこと自体は無償でお願いしているんですけれども、タクシーで家から
学校まで行って、またそこで学校からタクシーを呼んでもらってうちにかえってもらうというところ
まで負担してもらうのはこれはどうかと。何か頼まれると当然何か事前に準備をしてくれますので、
どんな方にも、特にに書道で行く方は家で高級なすみをこうすって何枚か書いてきます。その紙もけ
っこうな値段しますし、全額は保証できないけれども、ある程度の保証はこちらでしましょうという
ことで、本当にささやかですよ。ささやかな金額を一回につき、一人にいくらかという事で支払って
いるんですよ。それだけじゃ生涯学習課、行政がそういうことをやるメリットが出てこないんです。
ただ学校を支援しているだけで終っているんじゃないかというんで、課長がまだ突っ込んできたんで
す。おまえ、これおまえが学校の人間だからそういう発想が出るだろう。行政として、何かメリット
がなければ、これを大々的にやることはできないと。そこで1日くらい考えて課長に、やあ、これは
町民の生涯学習活動が広がる事につながっていきますと。その一言で課長分かったといってくれまし
た。(笑)                                        

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今年で3年目ですが、着実に伸びていて、昨年度はのべで300人の町民の方を学校に派遣する事が
出来ました。ある小学校での3年生の理科でカブトムシの勉強があったんですが、皆さんの地域でカ
ブトムシ博士誰かっていわれたらぱっと思い浮かびますか。学校から言われているんです。カブトム
シ博士探してくれ。そうすると課長や係長に聞いても、「ばか、そんなの、ちっちゃいころだれだっ
てやっているねっか」と。言われて「じゃあ誰ですか。具体的に名前教えてください。」と言うとみ
んな「うーん」となるんですよね。わからないんですよ。わからないけれども何とか探したんですよ
ね。ある方を。学校にその方の名前を紹介したら、じゃあこれからその方と学習計画を立てますと、
そう言う言葉がでたんですよ。「いやあ、立てるのはいいですけど、校長先生はそれでいいっておっ
しゃったんですか?」と私つい意地悪くいったら、校長には内緒です。と。秘密です。一応建前上の
計画はあるんだけれども、こんなの置いておいて、その方と練って学習計画を立てるというはなしが
あって。当初2回の予定だったのですが、6回くらいその方を呼んだといっていただきましたという
話しを楽しい行政主導の事業ですので、もし小千谷小学校に行って、小千谷小学校の話しは大変おも
しろいなあと思ってこちらにきて、やっぱりなぁと思われるのは嫌なので、まずこっちにきてからそ
れから小千谷小学校さんにいったほうがためになると思います。よろしくお願いします。     


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